卒業写真だけが知ってる

1. 卒業写真だけが知ってる［04:01］

作詞：秋元康／作曲：ナスカ／編曲：野中"まさ"雄一

　カレーハウスCoCo壱番屋CMソング。2024年12月12日0時に先行配信された。小坂菜緒が「僕なんか」以来のセンターポジションを担当。疾走感あるエレキギターとストリングスが特徴で、卒業式に「君」に好きだと告白すればよかったと悔やむ「僕」の姿を切なく儚く描いている。卒業写真だけが知っている片想いを描写した、桜が舞い散る季節に聴きたい淡くも可愛い楽曲である。

　個人的には、ピアノが綺麗に鳴る前奏と、徐々に声量が大きくなるラスサビの「好きだ×4」、最後のか細い小坂の台詞「私も好きだったのに…」が好きである。尚、作曲・ナスカは、この楽曲が初の日向坂46楽曲提供となり、編曲・野中"まさ"雄一は、この楽曲が5thシングル収録曲「嘆きのDelete」以来の編曲楽曲となった。

2. SUZUKA［04:29］

作詞：秋元康／作曲：杉山勝彦／編曲：杉山勝彦・谷地学

　共通カップリング曲。ひなた坂46が歌唱する。富田鈴花（SUZUKA）が「君は逆立ちできるか？」以来のセンターを担当（全体曲のセンターはこの楽曲が初である）。グループ初のメンバーの名前が題名になった楽曲で、バスの中でいつも見かける意中の可愛い女の子が富田だと知って驚く「僕」の胸中を淡く描いている。富田に想いを寄せるおひさまを切なく儚く描写した、昭和歌謡を彷彿とさせる音色が魅力のラブソングである。

　個人的には、隠す気がない当て書きの歌詞が好きである（ニックネームや名前の由来、好きなもの等が綴られており、秋元康が前のめりで歌詞を書いている姿が浮かんだ）。また、作曲は3曲楽曲提供をした杉山勝彦、先行配信日は富田の24歳の誕生日（2025年1月18日）、MVは楽曲の内容を忠実に再現したもので、「僕」役を加入前に富田ファンだった髙橋未来虹が演じる等、富田の人望の厚さが伝わる楽曲であると感じた。

3. 孤独たちよ［04:28］

作詞：秋元康／作曲：水流雄一朗・suekiki・伊藤涼／編曲：水流雄一朗

　TYPE-A収録楽曲。表題曲歌唱メンバーが歌唱する。「Cage」を手掛けた水流雄一朗が作曲・編曲を担当（作曲はsuekiki (水野季美)・伊藤涼と共作）。ギターとベースとピアノの音色がとても爽やかな楽曲で、存在感を消して学校生活を送る「僕」の姿を切なげに描いている。同じ境遇の「君」と出会って孤独を埋め合う姿を歌った、人間関係に思い悩む人達に向けた楽曲である。個人的には、春を感じる淡い音色が好きである。また、サビの一部メロディーが、NMB48の14thシングル収録曲「フェリー」の一部メロディーに似ていると感じた。

4. あの娘（こ）にグイグイ［03:51］

作詞：秋元康／作曲・編曲：野村陽一郎

　TYPE-B収録楽曲。ひなた坂46が歌唱する。最多楽曲提供を誇る野村陽一郎が制作。軽快・愉快なエレキギターがとてもキャッチーな楽曲で、気の弱い性格の「僕」が、意中の「あの娘（こ）」にアタックしようと意気込む姿をユニーク・ポップに描いている。学校で一番のマドンナに挑む男子を描写した、学校の風景が目に浮かぶ青春片想いソングである。個人的には、グイグイ攻める様子が伝わる明るい音色と、Aメロで歌う非常に可愛い「Da! Da!! Da! Da!!」が好きである。

5. 43年待ちのコロッケ［04:14］

作詞：秋元康／作曲・編曲：中村泰輔

　TYPE-C収録楽曲。2期生が歌唱する。煌びやかなアコースティックギター中心のポップナンバー。意中の「君」に気づいて欲しい「僕」の想いを歌っている。「43年待ちのコロッケのように気長に待ってるよ」と、淡く可愛い声で歌った心が弾むラブソングである。個人的には、曲全体の音色・歌声が好きである（特に、時折響くホイッスルと「Chuchuchuchuru」「リリリリルリル」が好きである）。また、揚げたての熱いコロッケが無性に食べたくなってくる歌詞が印象に残った。

6. Instead of you［04:04］

作詞：秋元康／作曲：川口進・坂室賢一／編曲：坂室賢一

　TYPE-D収録楽曲。1期生が歌唱する。STARTO ENTERTAINMENT所属グループの楽曲提供で有名な川口進・坂室賢一が作曲を担当。エレキギターと鍵盤楽器が印象に残る楽曲で、卒業する「君（3名）」に対する「僕（おひさま）」の本心・想いをあけすけに綴っている。「君の代わりは誰もいない」と爽やかな声で断言した、1期生3名を称える明るく切ない楽曲である。個人的には、疾走感ある音色・歌声が好きである（爽快感ある歌声が、最高の青春を過ごせたと心から思う3名の胸中を表現しているように聴こえた）。

7. 足の小指を箪笥の角にぶつけた［04:45］

作詞：秋元康／作曲・編曲：野村陽一郎

　通常盤収録楽曲。2025年1月22日0時に先行配信された楽曲で、4期生が歌唱する。「あの娘（こ）にグイグイ」同様、野村陽一郎が作曲・編曲。軽快ながらもどこか切ないエレキギターが特徴で、好きな異性に振られてもまた別の異性を好きになる行為を、足の小指を箪笥の角にぶつける行為に例えている。日常生活のあるあるをコミカル・ポップに描写した、小指をぶつけた足の痛みと恋に破れた心の痛みが蘇ってくるとても可愛いラブソングである。個人的には、時折出て来る「Oh no! ○○」が好きである。

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