概説
前作「関ジャニズム」から約1年ぶりのアルバムである。
既発曲は、30th~33rdシングルである。
宮藤官九郎 (グループ魂)・峯田和伸 (銀杏BOYZ)・OKAMOTO'S・谷口鮪 (KANA-BOON)・山口隆 (サンボマスター) から楽曲提供を受けている。
初回限定盤A・B・通常盤の3形態で発売された。
通常盤には、ユニット楽曲・ソロ楽曲収録のDisc2が付属されている。
ドラム・ベース演奏の殆どを、浜崎大地(濵﨑大地)と前原利次が務めた。
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楽曲一覧
Disc1
- High Spirits[01:52]
作曲・編曲:Peach
- Drums:大倉忠義
- E.Bass:丸山隆平
- E.Guitar:安田章大・錦戸亮
- Blues Harp:渋谷すばる
- Organ:村上信五
- Trumpet:横山裕
- All Other Instruments:Peach
-
インストゥルメンタル。メンバー全員が演奏に参加、その他音源を作曲・編曲のPeachが務めた。プロに匹敵する各々の演奏は非常に圧巻で、本作の楽曲への期待度を自然と高めてくれる。ロックバンド・関ジャニ∞の、完成度の高いサウンドが楽しめる前奏曲である。尚、題名の「High Spirits」は、「意気揚々・不撓不屈」を意味する英語である。
- 勝手に仕上がれ[04:25]
作詞:オカモトショウ/作曲:オカモトショウ・オカモトコウキ/編曲:OKAMOTO'S
- Drums & Chorus:オカモトレイジ
- 1st E.Bass:丸山隆平
- 2nd E.Bass & Chorus:ハマ・オカモト
- E.Guitar & Chorus:オカモトコウキ
- Chorus:オカモトショウ
- Blues Harp:渋谷すばる
- Organ:佐藤真吾
- Percussion:土生裕
-
ロックバンド・OKAMOTO'S提供楽曲。OKAMOTO'Sが作詞・作曲・編曲・演奏を担当、メンバーの渋谷すばると丸山隆平が演奏に参加した。前曲「High Spirits」から間隔を置かずに始まるため、「High Spritis」の高揚を引き継いだまま曲を楽しむことができる。前奏の「K! A! N! J! A! N! I! E! I! G! H! T!」やAメロの「おっとこの歌詞、さっき歌ったばっか」、サビの「Hey! Hey!」「Wow~!」の合いの手やコーラス等、曲を盛り上げるOKAMOTO'Sの技巧がそこかしこで見受けられる。また、Aメロ「あ、ごめん、それちょっと言いすぎたわ」の渋谷の笑い声や、Aメロの「汗ダラダラ」の錦戸亮の巻き舌等、メンバーの工夫も各所で楽しむことができる。ステージ上の意気揚々な関ジャニ∞が想像できる、ライブで盛り上がること必至の楽曲である。個人的には、ラスサビ前の「丸山!」の掛け声と、直後の丸山のベースソロが好きである。尚、題名「勝手に仕上がれ」は、1977年発売の沢田研二の19thシングル「勝手にしやがれ」のパロディと思われる。
- がむしゃら行進曲[04:15]
- Drums:濵﨑大地
- E.Bass:前原利次
- Trumpet:YOKAN・斎藤幹雄
- Trombone:野村裕幸
- Tenor Saxophone:竹村直哉
- Strings:中島優紀ストリングス
- E.Guitar & All Other Instruments:Peach
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2014年12月3日に発売された31stシングル(詳細は該当ページを参照して下さい)。尚、管理者は、本作収録のこの曲を聴いて、関ジャニ∞の楽曲に好感を抱き始めた(管理者にとっては、関ジャニ∞原点の楽曲である)。
- 韻踏ィニティ[03:35]
作詞:渋谷すばる/作曲:SHIKATA・KAY/編曲:久米康嵩
- E.Guitar, E.Bass & All Other Instruments:久米康嵩
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渋谷すばる作詞楽曲。題名「韻踏ィニティ(=Infinity・∞)」のような言葉遊びが多い楽曲で、題名通り押韻(韻を踏むこと)も数多く使われている。編曲の久米康嵩が演奏している、エレキギターとベースが非常に痛快かつ爽快。曲中では、和楽器の音色も遠近で登場している。渋谷の作詞センスと久米氏のサウンドメイクが噛み合った、最高かつ最強な楽曲である。個人的には、Bメロの「アッちも そっチも こっちも(ah いつも so いつも it's も)DOUにか成り so 見ててや!」と、サビ終わりのドラムサウンド、前述したギターとベースが唸る後奏が好きである。
- バリンタン[03:37]
- Drums:濵﨑大地
- E.Bass:柳野裕孝
- E.Guitar:佐々木貴之
- Tambourine:桑迫陽一
- All Other Instruments:野間康介
- Special Thanks:バリンタンファミリーコーラス隊
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村上信五作詞、安田章大作曲楽曲。題名通りタンバリンがテーマのポップソングで、桑迫陽一演奏のタンバリンが終始可愛らしく鳴っている。王道バンドサウンドに加え、ブラスやピアノも鳴っており、子供達のいたいけなコーラスもあって、終始賑やかなサウンドに仕上がっている。アイドル・関ジャニ∞を心行くまで堪能できる、陽気で可愛い楽曲である。個人的には、各楽器の音色が踊る間奏が好きである。尚、題名の「バリンタン」は、曲中では一度も登場しない。
- 強く 強く 強く[04:46]
作詞・作曲:前原利次/編曲:Peach
2015年6月3日に発売された32ndシングル。
- スペアキー[04:23]
作詞:iroha/作曲:マシコタツロウ/編曲:大西省吾
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一青窈の「ハナミズキ」のマシコタツロウ作曲楽曲。白い部屋のテーブルに置かれた裸のスペアキーと、同棲していた恋人との別れを描いたバラードである。1番はほぼYANCY演奏のピアノのみで展開。儚げに鳴る音色を通して、主人公の寂寥感を感じることができる。また、ラスサビ以外はメンバーのソロパート(横山・錦戸・大倉・渋谷・丸山・安田・村上)となっており、音数が少ないこともあって、各メンバーの淡い歌声が聴き取りやすくなっている。愁いを帯びた歌声で失恋の悲しみを表現した、ヴォーカルグループ・関ジャニ∞を堪能できる楽曲である。
- CloveR[04:29]
作詞・作曲:GAKU/編曲:Peach
- Drums:濵﨑大地
- E.Bass:前原利次
- Strings:クラッシャー木村ストリングス
- E.Guitar & All Other Instruments:Peach
2014年10月15日に発売された30thシングルの2曲目。
- ナイナイアイラブユー[03:36]
作詞・作曲:金丸佳史/編曲:久米康嵩
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世界でひとりの愛しすぎる人へ贈るラブソング。バンドサウンドとYANCY演奏のピアノで構成されており、サビ終わりではYOKAN演奏のトランペットが鳴り響いている。曲全体、特にサビでは、メンバーのハモリコーラスが展開されており、同じくヴォーカルを押し出した「スペアキー」とは違った魅力を楽しめる。「君」への感謝と愛情が音色や歌声から伝わってくる、懐かしさが感じられる朗らかラブソングである。個人的には、Bメロで可愛く鳴る木琴の音色が好きである。
- WASABI[03:53]
作詞・作曲:田中秀典/編曲:野間康介
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真夜中過ぎに気になる「君」から、カレの愚痴電話が掛かってくる場面から始まる楽曲。「勢い余って フライングで 連れ去ったっていいじゃん」「ダメもとで今夜 会いに行って 抱きしめたっていいじゃん」と、彼女を奪い取ろうと企む主人公を描いている。他の楽曲とは少し異なる骨太ロックサウンドで、前曲「ナイナイアイラブユー」との高低差もあって、かなり異彩を放って聴こえる。男性目線の略奪愛を疾走感たっぷりに描いた、WASABIのように刺激的なロックラブソングである。個人的には、サビの「WASABI」「Wannabe」「花火」の押韻と、2番Aメロ直後・2番Bメロ途中のキーボード、間奏の滑らかなピアノサウンドが好きである。
- ナントカナルサ[04:05]
作詞・作曲:谷口鮪(KANA-BOON)/編曲:大西省吾
- Drums:小柳"Cherry"昌法
- E.Bass:前原利次
- E.Guitar & All Other Instruments:大西省吾
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ロックバンド・KANA-BOONの谷口鮪提供楽曲。「嫌なことや辛いこともナントカナルサ」と励ます、ポジティブバンドナンバーである。Bメロの(ケ・セラ・セラ、イッツオーライ)やサビの「ワン、ツー、サンで」等、キャッチーフレーズが多数登場。歌詞にはないサビのフレーズ(がん頑張ろうぜ・ドンドンマイ・げん元気出して)も特徴的である。「散々な日も、いつかきっと報われる」と思わせてくれる、折れない心・負けない心を与えてくれる楽曲である。個人的には、最初の村上信五と丸山隆平のパートが好きである。また、サビで登場する「三振」が、「ワン、ツー(1,2)」の対比の「サン、シー(3,4)」とも読めて上手いと思った。
- 前向きスクリーム![04:25]
作詞:GAKU・渡辺潤平/作曲:GAKU/編曲:久米康嵩
- E.Bass:前原利次
- E.Guitar & All Other Instruments:久米康嵩
2015年8月5日に発売された33rdシングル。
- 言ったじゃないか[04:55]
作詞:宮藤官九郎/作曲:峯田和伸/編曲:大西省吾・Peach
2014年10月15日に発売された30thシングルの1曲目。
- ふりむくわけにはいかないぜ[04:52]
作詞・作曲:山口隆(サンボマスター)/編曲:Peach
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ロックバンド・サンボマスターの山口隆提供楽曲。力強く放つ一言「絶対ふりむくわけにはいかないぜ」が特徴的な、熱量満載のロックンロールである。「苦しむために生きないで あなた自身を愛してくれ」「夜風が僕に告げたんだ 渡せよ 自分にラブレターを」等、心の隙間を優しく埋めてくれるフレーズが多数登場。「震えるほど空回るけど、それでも絶対生き抜きたい!」と思わせてくれる。サンボマスターの熱い想いを関ジャニ∞が歌って贈る、希望のともしびを与えてくれるロックナンバーである。個人的には、曲全体の熱い音色が好きである(特に、2番サビ直後やラスサビで鳴るビブラスラップが好きである)。
- 元気が出るSONG[04:40]
- E.Bass:前原利次
- Strings:雨宮麻未子ストリングス
- E. & A.Guitar & All Other Instruments:Peach
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関ジャニ∞制作楽曲。メンバーがリレー方式で作詞・作曲を務めた(順番は安田・渋谷・村上・錦戸・横山・丸山・大倉/制作の様子は、初回限定盤Aの特典DVDに収録されている)。アコースティックギター中心のバラードサウンドの楽曲。メンバーとファンに対する素直な想いや気持ちが、全編を通して優しく温かく綴られている。結成・デビューから10年以上経ち、新たなステージへ踏み出す関ジャニ∞のあけすけな想いを詰め込んだ、題名通りの「元気が出るSONG」である。個人的には、安田のパートの押韻と、大倉のパートで流れるピアノサウンドが好きである。
Disc2
※ 通常盤のみ収録
- my store~可能性を秘めた男たち~[03:51]
作詞:関ジミ3/作曲:TAKESHI・丸山隆平/編曲:高橋浩一郎
- Drums:小柳"Cherry"昌法
- E.Bass:前原利次
- E.Guitar & All Other Instruments:高橋浩一郎
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丸山隆平・安田章大・大倉忠義のユニット楽曲。「グループ内で地味な3人組」を意味する関ジミ3名義で作詞を担当、丸山はTAKESHIと共に作曲も務めた(ユニット名の由来は、自身出演バラエティー番組「∞のギモン 」である)。「顔と名前が一致しない」と苦言を呈されつつも、日の目を見る日を夢見て頑張る若かりし3人を描いている。負けそうで凹みそうでもぶち壊して走り続ける、3人の強い意志が窺える楽曲である。尚、現在の関ジミ3は専ら「大山田(渋谷すばるが命名した関ジミ3の別名)」と呼ばれている。
- バナナジュース[03:43]
作詞:錦戸亮/作曲:岡本修/編曲:大西省吾/管編曲:YOKAN
- Drums:濵﨑大地
- E.Bass:前原利次
- A.Piano:佐藤真吾
- Trumpet & Trombone:YOKAN
- Alto, Tenor & Baritone Saxophone:YOKAN
- E.Guitar & All Other Instruments:大西省吾
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横山裕・錦戸亮のユニット楽曲。錦戸が作詞を務めた。皆を虜にする美人とのイケナイことを描いた楽曲で、佐藤真吾のピアノやYOKANのブラスが可愛らしい王道バンドナンバーに仕上がっている。歌詞には、「そんなバナナ!?」や「待っちゃくれない・♡抹茶くれない?♡」等々、遊び心に富んだ仕掛けが多数施されている。聴くとバナナジュースが飲みたくなる、甘くフレッシュなハッピーソングである。
個人的には、最初の濵﨑大地のドラムと微かに鳴るパーカッション、佐藤氏のピアノグリッサンドと、サビ頭の連続フレーズ(「バ・バ・バ・バ・バナナ」等)が好きである。尚、一見健全に見える楽曲だが、歌詞にはラスサビ前Bメロの「ドンセイ エニシング アイ ジャス ウォンチュー トゥ ピール ミー!!(Don't say anything I just want you to peel me!! → 何も言わずに剥がして!!)」等、多数のR-18要素が含まれている。
- 渇いた花[04:28]
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渋谷すばる・村上信五のユニット楽曲。2009年発売の3rdアルバム収録曲「渇いた花」のリアレンジ・ヴァージョンである。原曲は、作詞・作曲のコダマックスが編曲を、YOKANが管編曲を務めているが、この楽曲では大西省吾と佐藤真吾が編曲を担当。また、原曲がブラスとコーラスが特徴的であるのに対して、この楽曲は渋谷のブルースハープと村上のピアノが特徴的なジャズテイストとなっている。失恋の後悔に咽ぶ主人公の姿が、原曲以上に想像できる楽曲である。個人的には、渋谷歌唱・村上演奏という簡素な構成のAメロが好きである(尚、便宜上、本HPではこの楽曲を「渇いた花(2015)」と表記する)。
- LOVE & KING[03:52]
作詞・作曲・編曲:Peach
- Chorus:こさかりょうこ・越尾さくら
- E.Guitar & All Other Instruments:Peach
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KING feat.関ジャニ∞名義の楽曲。前作収録楽曲「『愛 Love You』」同様、村上信五がラッパー・KINGに扮するヒップホップナンバーで、今回は関ジャニ∞メンバーがスペシャルゲストとして歌唱に参加した。前奏の「ぱぱぱ ぴぴぴ ぷぷぷ ぺぺぺ ぱぴぷぺ」等々、抱腹絶倒の要素が多数登場するが、Bメロの見事な押韻のラップや、2番以降の関ジャニ∞メンバーのコーラスもあって、一つのヒップホップナンバーとしても十分に楽しめる。ワールドワイドで前向きな"バカ"が送る、一癖も二癖もある愉快な楽曲である。
個人的には、前述のBメロラップとローマ字読みする「to be!! to be!!」、サビの「Love & Peace Laugh & King」とCメロの「ぱぴぷぺ "ぽっ" って言ったら Fuh~」が好きである。尚、前述のトリッキーかつキャッチーな前奏は、村上出演のバラエティー番組「月曜から夜ふかし」で度々ネタにされている。また、2番Bメロでは、嵐の7thシングル「a Day in Our Life」の一節「全身ぜんれい目指してくWAY」のパロディフレーズ「天真爛漫目指してくway」が登場している(このことから、KINGは嵐をライバル視していると思われる)。
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