カモネギックス（NMB48）- Utapedia

概説

前作「僕らのユリイカ」から約4か月ぶりのシングルである。

Type-A・B・C・劇場盤の4形態で発売された。

収録曲全てが、2ndアルバム「世界の中心は大阪や～なんば自治区～」に収録されている。

作詞：秋元康／作曲・編曲：井上ヨシマサ

　P&Gジャパン・ジャンボカラオケ広場・フェザー安全剃刀CMソング、及び、自身出演バラエティー番組「NMBとまなぶくん」「ワケあり！レッドゾーン」ED曲。雅な風情を醸し出した独特の音色が特徴。失恋したばかりの「私」が、出会ったばかりの「あなた」に惚れる懲りない姿を描いている。繰り返される「カモネギックス」「ナキワラックス」が印象的な、癖になるクラブ調のダンスナンバーである。個人的には、曲全体の音色と、ラスサビ前の間奏「Kamonegix-gix! Kamonegix-gix!…」が好きである。

　尚、題名「カモネギックス」は、諺「鴨が葱を背負って来る（願ったり叶ったりの好都合な状況）」から生まれた造語である（ネット上では「Come on net geeks（オタク共よかかって来い）」の意味もあると言われている）。また、作曲・編曲を務めた井上ヨシマサと親交のある、REMO-CONこと田村哲也によるこの楽曲のリミックスが、2ndアルバム「世界の中心は大阪や～なんば自治区～」に収録された。

作詞：秋元康／作曲：KOUTAPAI／編曲：武藤星児

　Type-A・B・C収録楽曲。研究生が歌唱する（自身初の研究生楽曲である）。切ないブラス・ギターサウンドが曲全体で響く楽曲。砂が冷たい季節に海へ来た「私」が、「あなた」に恋した夏の日々に想いを馳せる姿を描いている。何かきゅんとするセンタメンタルな歌詞が特徴的だが、最後には「もうこれで気が済んだ」と、気持ちの整理がついた描写が追加されている。夏のどこかに置き忘れた甘い恋の様子を描いた、淡い歌詞と音色が魅力のポップソングである。個人的には、パンプスを脱ぐ行為や終わった夏の恋への思いが、Type-C収録楽曲「もう裸足にはなれない」と対照的だと思った。

作詞：秋元康／作曲：渡邉シンジ／編曲：生田真心

　Type-A・劇場盤収録楽曲。白組が歌唱する。廃線になった停車場を舞台とした楽曲。土砂降りの中、来ない意中の異性「あなた」を待ち続ける、ずぶ濡れの「私」の姿を描いている。サビ直前には、山本彩の「ありえへんわ」と山田菜々の「なんでなん？」が登場。僅かながら関西要素を感じることができる。明るいブラス・切ないピアノ・暗いエレキギターが響く、悲しさと虚しさが込み上げてくる楽曲である。尚、ギター演奏は編曲・生田真心が務めた（生田氏のサイトより）。

作詞：秋元康／作曲・編曲：渡辺和紀

　Type-B・劇場盤収録楽曲。紅組が歌唱する。効果音・エレキギター・スクラッチが踊る楽曲。ゲームセンターでUFOキャッチャーをする少女に何度も見られ、ハートがのぼせて惚れてしまう「僕」の姿を描いている。男に効果抜群の視線（思わせ光線）を題材とした、本作収録楽曲の中で最も可愛い楽曲である。個人的には、曲全体のポップな音色が、ゲームセンターの様子や思わせ光線の軌道・威力を表しているように聴こえた。

作詞：秋元康／作曲：福田貴史／編曲：佐々木裕

　Type-C収録楽曲。難波鉄砲隊其之四が歌唱する。激しく唸るエレキギターから始まる楽曲。冬を間近に控えた秋に、夏に破れた恋を思い出す「私」の姿を描いている。「もう裸足にはなれない（≒あの夏のような恋は二度とできない）」と嘆いた、寒風が吹く荒れた海を彷彿とさせる楽曲である。個人的には、懐かしさを感じさせる曲全体の音色が好きである（特に、曲全体のエレキギター & ブラスと、サビ直前のベースが好きである）。尚、2番サビで登場する「ひりひり」は、「ひりひり」と「ヒリヒリ」の2種類がある。

　劇場盤収録楽曲。「サングラスと打ち明け話」を除く上記楽曲に参加していないメンバー全員が歌唱する。深い森を連想させる清らかな音色の楽曲。「迷って遠回りしてもいいから、焦らずにゆっくり行こう」と朗らかな声で歌っている。森林浴と同等の癒し効果が期待できる、一人で思い悩む人に捧げる優しい一曲である。個人的には、前述のサビの歌詞と、自然の単語が頻出するAメロの歌詞が好きである。尚、ギター演奏は堀崎翔が務めた（堀崎氏のブログより）。