概説
前作「XYZ=repainting」から約1年1か月ぶりのアルバムである。
既発曲は、15thシングル・16thシングルである。
題名の読みは「ページーズ」で、"人生の1ページ" をコンセプトで、生きていく中での様々な感情や景色を切り取った楽曲が収録されている。前作を経て新たな表現の幅を得たSexy Zoneが送る本作は、聴く人の感情を揺さぶることをテーマに、様々な喜怒哀楽が表現された1枚となっている。
メンバーの松島聡は、突発性パニック障害の療養のための活動休止で、既発曲以外は不参加となっている。
iri・タナカヒロキ (LEGO BIG MORL)・RYOJI (ケツメイシ) から楽曲提供を受けている。
初回限定盤A・B・通常盤の3形態で発売された。
通常盤のDisc2には、メンバーのソロ楽曲を収録。アルバムコンセプトに沿って、メンバーが「人生」をテーマにそれぞれが制作に携わった(メンバー全員のソロ楽曲収録は、1stベストアルバム「Sexy Zone 5th Anniversary Best」以来約1年半ぶりである)。
一部の楽曲で、ギター・ピアノ演奏のクレジットが抜け落ちている。
楽曲一覧
Disc1
- La Sexy Woman[04:39]
作詞:HOSAKI/作曲:Janne Hyoty・Francnote・Funk Uchino/編曲:石塚知生
- Keyboards & Programming:石塚知生
- Bass:二家本亮介
- Guitar:福原将宜
- Trumpet:吉澤達彦
- Trombone:高井天音
- Alto Saxophone:竹上良成
- Tenor Saxophone:橋本和哉
- Strings:真部裕ストリングス
- Backing Vocals:草川瞬
-
本作のリード楽曲。自身出演のAOKI「フレッシャーズ2019」CMソング。高貴なストリングスから始まる楽曲で、赤い唇で主人公を妖しく誘うSexy Womanを描いている。グルーヴを生み出しているベースとエレキギター、高揚する主人公の鼓動を思わせるブラスが鳴り響いており、今までのリード楽曲よりも豪華な音色に仕上がっている。Sexy Zoneの大人の雰囲気と石塚知生の緻密な編曲が絶妙に融合した、アダルトなセクシーラブソングである。個人的には、ラスサビ直前のブラスの高音が好きである。尚、題名にある「La」は、女性名詞に使われるフランス語の定冠詞で、英語の「The」に相当する。
- 恋がはじまるよ――!!![04:40]
作詞:三浦徳子/作曲:MUTEKI DEAD SNAKE/編曲:PRIMAGIC
- Keyboards & Programming:PRIMAGIC
- Bass:柳野裕孝
- Guitar:生本直毅
- Drums:比田井修
- Backing Vocals:竹内浩明
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恋のはじまりに興奮する女子を描いた王道バンドソング。曲中で流れる軽快なバンドサウンドは、意中の人からの留守電で「2番目の君に決定します」と告白されて、恋が成就したことへの喜びのように聴こえる。また、歌詞には「――」「!!!」が多用されており、主人公の興奮具合がより一層伝わってくる。主人公の性別から楽曲の毛色まで、前曲「La Sexy Woman」とは対照的なラブソングである。個人的には、共感性が高いサビの「悩み多き人間て 自分のことだよ、と思える」が好きである。
- すっぴんKISS[04:52]
作詞:Kanata Okajima・イワツボコーダイ/作曲:Simon Janlöv・イワツボコーダイ/編曲:CHOKKAKU
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2018年12月5日に発売された16thシングルの2曲目(詳細は当該ページを参照して下さい)。尚、作曲・Simon Janlövの表記が、「Simon Janlov → Simon Janlöv」に変更された。
- CRY[04:59]
作詞:Ms.Mimosa/作曲:福岡良太/編曲:河合英嗣
- Keyboards & Programming:河合英嗣
- Backing Vocals:Ko-saku
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冷たい雨の中で、近くにある優しさに素直になれずに泣きそうになる恋人達を描いた楽曲。哀しげなピアノサウンドが、星のない雨空の情景と、思いきり泣きそうな主人公の潤んだ瞳を表現している。前曲まで続いた恋の楽しさや嬉しさの流れを変える、思わず込み上げてしまう楽曲となっている。尚、クレジットにはないが、ギター演奏は編曲の河合英嗣が務めた(Twitter より)。
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- make me bright[04:15]
作詞・作曲:iri/編曲:ESME MORI
- Keyboards & Programming:ESME MORI
- Trumpet:小澤篤士
- Trombone:高井天音
- Tenor Saxophone:竹上良成
- Backing Vocals:草川瞬
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シンガーソングライター・iriの提供楽曲。iriの楽曲を多数手掛けるESME MORIが編曲を務めた。脱力感のあるヴォーカルが特徴的な、スタイリッシュなグルーヴィーナンバーとなっている。個人的には、流れるように歌うサビの「いっそ 暗い迂回 問題はない It's so 深い愛 wanna make me bright」と、2番Aメロの中島健人の「踊りながら on your beat lalala」が好きである。尚、この楽曲は、かねてよりiriの作品を愛聴していた菊池風磨が、スタッフを通じてラブコールを送ったことで実現した。また、当初は菊池のソロ楽曲として打診されたが、菊池が「絶対Sexy Zoneでやりたい」と宣言したことで全体曲となった(Real Sound より)。
- イノセントデイズ[04:22]
作詞:Ms.Mimosa/作曲:Ms.Mimosa・Francnote・TAK/編曲:石塚知生
2018年6月6日に発売された15thシングル(詳細は当該ページを参照して下さい)。
- Don't run away[05:02]
作詞:zopp/作曲:Sebastian Berglund・イワツボコーダイ/編曲:鈴木Daichi秀行
- Keyboards & Programming:鈴木Daichi秀行
- Trumpet:小澤篤士・川上鉄平
- Trombone:鹿討奏
- Alto Saxophone:竹上良成
- Backing Vocals:草川瞬
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ブラスとエレキギターで展開される楽曲。1番では、「前を向いてどこまでも全力で突き進め」と、タスクまみれの瀬戸際人生を送る人へのメッセージが込められている。また、2番では、「燃え尽きるまで何度でも立ち向かえ」と、挫折で傷つき投げ出したくなる人への激励の言葉が綴られている。「挑戦からDon't run away(逃げないで)」という想いを、疾走感あるクールサウンドに乗せた楽曲となっている。個人的には、歌詞全編が好きだが、特にCメロの「栄光も絶望も 全ては自分次第」が好きである。
- My sweet heart My sweet love[03:14]
作詞:EMI K.Lynn/作曲:川口進・Samuel Waermo・坂室賢一/編曲:坂室賢一
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特徴的なスクラッチから始まる結婚式ソング。1秒ごとに溢れる「君」への想いを、ピアノやギターの音色と共に軽やかに描いている。「今日から君と 生きてゆく」という「君」への誓いを、3分14秒の短いメロディーに濃縮したスウィートラブソングである。個人的には、編曲・坂室賢一が演奏する間奏のピアノと、ラスサビ直前の中島健人の「I love you Huu...」、続くラスサビの大胆なフェイクが好きである。尚、本作で最も短い楽曲である。
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- チクチクハート~beating beating~[04:03]
作詞:タナカヒロキ(LEGO BIG MORL)/作曲:MiNE・Atsushi Shimada・Fredrik Samsson/編曲:生田真心
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ロックバンド・LEGO BIG MORLのタナカヒロキ提供楽曲。可愛らしいシンセサウンドが特徴的な楽曲で、片想いに悶える男子の心情を描いている。サビで何度も繰り返される「beating beating」は、好きな子の姿を見て高まる「鼓動」と、好きな子が他の男子と話す姿を見て心が暴れる様子(ビリビリ)を表現しているように感じる。片想いで心がチクチク刺激される様子を、可愛い歌詞と音色で彩った青春ラブソングである。尚、ギターは編曲の生田真心が、コーラスは作曲のMiNEが務めた。
- 青い恋人[05:02]
作詞・作曲:鈴木健太朗/編曲:sugarbeans
- Keyboards & Programming:sugarbeans
- Bass:千ヶ崎学
- Guitars:設楽博臣
- Drums:岡本啓佑
- Strings:美央ストリングス
- Backing Vocals Arrangement:鈴木健太朗
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距離が出来た「君」の元へ、「愛してる。」と伝えに行く主人公の姿を描いたバラード。美しく繊細な音色が、距離が出来たことで改めて気づいた「君」への想いを綺麗に表現している。素直になることが出来ない青い恋人の姿を歌った、琴線に触れる切ない恋の歌である。尚、演奏は、新潟発のアイドルユニット・Negiccoのバンドメンバー(sugarbeans・千ヶ崎学・設楽博臣・岡本啓佑)が担当。sugarbeansはピアノ演奏も務めた(Twitter より)。また、この楽曲は、2ndベストアルバム「SZ10TH」Disc3にも収録された。
- Hands up![03:16]
作詞:白井裕紀.・新美香/作曲:SiZK・Stephen McNair/編曲:tasuku
- Keyboards & Programming:tasuku
- Backing Vocals:竹内浩明
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前曲「青い恋人」とは対照的なハイテンポソング。サビの「Put your hands up in the air!」が特徴的かつキャッチーで、男女混声コーラスもあって、ライブやコンサートで盛り上がること必至となっている。誰の目も気にせずに思い切り熱くなれる、Sexy Zoneと一体になれるアッパーチューンである。個人的には、打ち込みサウンドが踊る間奏が好きである。尚、クレジットにはないが、ギター演奏は編曲のtasukuが務めた(所属事務所公式サイト より)。
- カラクリだらけのテンダネス[03:47]
作詞:EMI K.Lynn/作曲:原一博/編曲:船山基紀
- Programming:船山基紀
- Bass:二家本亮介
- Guitars:増崎孝司
- Drums:宮川剛
- Piano:安部潤
- Trumpet:Luis Valle・中野勇介
- Trombone:鍵和田道男
- Alto Saxophone:Gustavo Anacleto
- Tenor Saxophone:Andy Wulf
- Baritone Saxophone:武田和大
- Strings:佐藤万衣子ストリングス
- Harmonica:西脇辰弥
- Backing Vocals:竹内浩明
2018年12月5日に発売された16thシングルの1曲目(詳細は当該ページを参照して下さい)。尚、本作収録楽曲の中で最多生音数の楽曲である。
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- ゼンゼンカンケイナイ[03:32]
作詞:草川瞬/作曲:川口進・草川瞬・佐原康太/編曲:ha-j・佐原康太
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逆境でも「ゼンゼンカンケイナイ」と言い放って突き進む様子を歌った楽曲。疾走感あるバンドサウンドが、夢に向かって遮二無二走る様子を的確に表現している。また、草川瞬の手掛けた歌詞は、「遠回りは最大の近道」「コンプレックスは最大の個性」等々、不安や世間体で挑戦に尻込みする人に刺さる言葉で溢れている。何事にも負けない勇気を与えてくれる、痛快な鼓舞激励ソングである。個人的には、Aメロの「1.2.3.4」とBメロで聴こえるコーラス、四字熟語が頻出する間奏前のCメロと、直後のエレキギターソロが好きである。
- Wonder Love[04:30]
作詞:Kanata Okajima/作曲:Carlos Okabe・HOMEY・Francnote・TAK/編曲:ポチ
- Keyboards & Programming:POCHI
- Drums:望月敬史
- Trumpet:湯本淳希
- Trombone:東條あづさ
- Tenor Saxophone:橋本和哉
- Backing Vocals:TAK
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ドラムとブラスが映えるラブソング。Kanata Okajimaによる英語混じりの歌詞が、史上空前の恋の駆け引きの様子をクールに描いている。愛するほど心が騒ぐ、Wonder Love(不思議な恋)を歌った楽曲である。
個人的には、リズミカルなサビのフレーズ「I don't know, I don't know, I don't know, I don't know」「You don't care, you don't care, you don't care, you don't care」と、ラスサビの菊池風磨のフェイクが好きである。また、曲中のドラムが、Bruno Marsの15thシングル「Finesse」のリズムトラックに似ていると感じた(YouTube 参照/恐らくオマージュである)。尚、クレジットにはないが、管編曲はトランペットの湯本淳希が務めた(Twitter より)。また、この楽曲は、2ndベストアルバム「SZ10TH」Disc3にも収録された。
- 君がいた夏に…[04:34]
作詞:RYOJI/作曲:RYOJI・巴川貴裕/編曲:Integral Clover
- Keyboards & Programming:Integral Clover(agehasprings)
- Backing Vocals:草川瞬
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ヒップホップグループ・ケツメイシのRYOJI提供楽曲。北欧系のEDMを彷彿とさせるチルアウト(電子音楽で構成された、落ち着いたスローテンポの音楽)となっており、先進的なサウンドをセンチメンタルかつノスタルジックな世界観へと繋げている(Real Sound より)。恋人だった「君」がいた夏に戻りたいという切なる願いを歌った、Sexy Zoneの可能性を引き出すデジタルバラードである。
- いつまでもいつまでも[04:59]
作詞:ケリー/作曲:Erik Lidbom・イワツボコーダイ/編曲:CHOKKAKU
- Keyboards & Programming:CHOKKAKU
- Bass:種子田健
- Trumpet:吉澤達彦
- Trombone:川原聖仁
- Tenor Saxophone:竹上良成
- Strings:今野均ストリングス
- Backing Vocals:Marutama
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切ないピアノから始まる楽曲。サビに向かうにつれて、アコースティックギター、ベース、エレキギター、シンセサウンド、ブラス、ストリングスと次々と音が結集しており、夜が明けて空が晴れる様子がありありと浮かぶようになっている。また、歌詞に登場する「僕」はSexy Zone自身を指しており、大人と子供の狭間で揺れ動く姿をあけすけに描いている。特に2番Bメロでは、「いいことではないこと(3人体制への移行やメンバー・松島聡の活動休止)もあるけれど、ちゃんと幸せだよって言えるよ」と歌っており、ここにSexy Zoneの歴史と想いが凝縮されているように思える。「いつまでもいつまでも」という題名の言葉が涙腺を緩ませてくる、アルバムラストソングに相応しい壮大なピアノバラードである。
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Disc2
※ 通常盤のみ
- Because 愛[04:43]
- Keyboards, Programming & Backing Vocals Arrangement:GRP
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中島健人のソロ楽曲。自身が作詞・作曲を務めた。愛による苦しい想いを描いた楽曲で、GRPがロサンゼルスの環境で仕上げたサウンドが、元来の中島の格好良さをより一層引き立てている(GRPのTwitter より)。愛に苦悩する主人公の心情を繊細に描いた、中島の魅力が満載のクールラブソングである。個人的には、全編を通して聴こえる、吐息混じりの中島の歌声が好きである。尚、1番Aメロで登場する「Shit」は、英語の本来の意味ではなく、同じ音の日本語「嫉妬」を意味すると思われる。
- Keep On[04:50]
作詞:EMI K.Lynn/作曲:Simon Janlöv・Funk Uchino/編曲:Simon Janlöv
- Keyboards & Programming:Simon Janlöv
- Backing Vocals:竹内浩明
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マリウス葉のソロ楽曲。英語が流暢なマリウスのソロ楽曲であるためか、従来の楽曲より英単語の占める割合が高い。「I keep on movin' on(僕は動き続ける)」「戸惑いも悲しさも強さに変えてゆく」「つまずいてもキズついても何度だって立ち上がれる」といった、マリウスの決意の言葉が綴られた楽曲である。尚、この曲のみ、ソロ楽曲の中で唯一メンバーが制作に参加していない。
- Cocoa[04:49]
作詞:FUMA/作曲:TWUNE/編曲:ポチ
- Keyboards & Programming:POCHI
- Guitar:柴山哲郎
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菊池風磨のソロ楽曲。自身がFUMA名義で作詞を担当、嵐の「A・RA・SHI」の作詞を手掛けたシンガーソングライターの実父・TWUNEこと菊池常利が作曲を務めた。脱力感のある歌声とドラム・ピアノサウンドが特徴的で、今の自分は夢に描いたような "今" になれているか?と自問する楽曲となっている。Aメロでは幼少期の思い出が綴られ、間奏には3歳の誕生日を迎えた菊池の肉声が挿入されており、アルバムコンセプトの「"人生の1ページ"」を忠実に楽曲に反映させている。静かでマイルドなサウンドの中に「菊池風磨」の軌跡を詰め込んだ、ココアのように温かい楽曲である。個人的には、歌詞の絶妙な押韻が好きである。
- 風景画[04:42]
- E.Guitar, Keyboards & Programming:藤野翔之
- Bass:二家本亮介
- A.Guitar:福原将宜
- Drums:一ノ瀬久
- Piano:安部潤
- Strings:室屋光一郎ストリングス
- Backing Vocals:竹内浩明
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佐藤勝利のソロ楽曲。自身が作詞を担当した。田渕夏海が手掛けた弦編曲が特徴的で、「風景画」という題名に劣らない雄大で爽やかなサウンドに仕上がっている。青い空と数多の菫という風景が浮かぶ、切なさが胸に染みるバラードである。個人的には、有り触れた日常こそが掛け替えのないものであると教えてくれる、1番Aメロの歌詞「何気ない日常を切り取った絵画 名画と思うのはいつになるんだろう」が好きである。
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