概説
前作「甘噛み姫」から約3か月ぶりのシングルである。
ラストセンター表題曲「僕はいない」の他、山本彩との最初で最後のデュエット楽曲「今ならば」、本作唯一の単独センターチーム楽曲「妄想マシーン3号機」、卒業ソング「夢の名残り」と、本作で卒業する渡辺美優紀をフィーチャーした作品となっている。
Type-A・B・C・D・劇場盤の5形態で発売された。
収録曲全てが、3rdアルバム「難波愛~今、思うこと~」に収録されている。
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楽曲一覧
- 僕はいない[03:37]
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卒業する渡辺美優紀のラストセンター表題曲。ピアノ・シンセ・ストリングスが印象的なアッパーチューンで、別れた「君」を忘れられない「僕」の姿を描いている。曲全体で激しく唸るエレキギターが極めて秀逸。通り過ぎる台風や叫ぶように打ち寄せる波、消えることのない「君」への想いが音色を通して伝わってくる。「君の近くに僕はいない…」と嘆息を漏らす姿を描いた、感傷的な世界観に胸が張り裂けるバラードである。
個人的には、歌詞・旋律・音色・歌声全てが好きである(特に、前述のエレキギターと、渡辺卒業後のNMB48を連想させる寂しい歌詞が好きである)。尚、作曲のaokadoは、AKB48の42ndシングル収録曲「365日の紙飛行機」を作曲した青葉紘季・角野寿和の筆名である(青葉の「ao」と角野の「kado」を絶妙に組み合わせた、複雑で奥深い意味がある筆名だと青葉氏がX で述べた)。
- 今ならば[04:03]
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共通カップリング曲。さやみるきー(山本彩・渡辺美優紀)が歌唱する。6年一緒にやって来た盟友・ライバル関係の渡辺のために、山本が自ら志願して作曲をしたミディアムバラード。大切であるが故に想いを素直に伝えられない、「私」と「あなた」の姿や気持ちを繊細に綴っている。「今ならばちゃんと言える」と2人で声を揃えて歌った、NMB48の二枚看板の絆が伝わる温かい楽曲である。個人的には、曲全体の優しい音色が好きである(特に、1番Aメロで唸るベースと、2番Aメロで響くギターが好きである)。
- 空から愛が降って来る[04:38]
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Type-A収録楽曲。Team Nが歌唱する。ピアノとシンセ、アコースティックギターで構成された楽曲。胸の奥に積もる「君」への愛や想いを描いている。ふわふわと浮遊して「僕」に着地する愛を描いた、どことなく不思議な世界観のミディアムナンバーである。個人的には、左右のチャンネルから交互に流れる、2番Aメロのアコースティックギターが好きである。尚、サビ直前や直後には、編曲・板垣祐介の特徴である「パチン!」が挿入されている。
- 最後の五尺玉[04:09]
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Type-B収録楽曲。Team Mが歌唱する。明るいブラスとエレキギターが魅力的なポップナンバー。ひと夏の短い恋を、美しく咲いて儚く消える五尺玉の花火に例えている。いい思い出がたっぷり詰まった「君」との恋の終わりを描いた、夏の夜の花火大会が浮かぶ爽快な楽曲である。個人的には、花火の輝き・煌めきと恋の終わりの切なさ・寂しさを表現した、曲全体の明るい音色が好きである。
尚、題名・歌詞に登場する「五尺玉の花火」は実在しない(世界最大の打上花火は、新潟県の片貝まつりで打ち上げられる正四尺玉である)。また、歌詞カードの歌唱メンバーは五十音順に表記されているが、久代梨奈の位置が「木下百花 白間美瑠 武井紗良 谷川愛梨 中野麗来 久代梨奈 藤江れいな 堀詩音」と誤表記になっている(正しい表記は当該項目参照/名字を「ひさしろ」と読み間違えたのが原因だと思われる)。
- 妄想マシーン3号機[04:04]
作詞:秋元康/作曲・編曲:中村瑛彦
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Type-C収録楽曲。Team BⅡが歌唱する。可愛いシンセとエレキギターが曲全体で響く楽曲。「君」以外の女の子が気になってしまった「僕」の、妄想マシーン3号機の開発過程を描いている。曲中では、妄想マシーン3号機を「君」に壊される様子を描写。それでも懲りずに4号機の開発・改良を決意しており、浮気性の「僕」の愛の器の小ささが想像できる。浮気の妄想を妨害されて平謝りする「僕」を描いた、あざとくもどこか憎み切れない痛快ポップナンバーである。個人的には、曲全体の可愛い音色が好きである。
- ショートカットの夏[03:57]
作詞:秋元康/作曲・編曲:つじたかひろ
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Type-D収録楽曲。須藤凜々花のソロ楽曲。ブラス・鍵盤・エレキギターが一際映えるアッパーチューン。ショートカットの「君」に恋する「僕」の姿を描いている。波打ち際で「僕」と遊ぶ「君」の姿を詳しく描写。「君」にどんどん惹かれてしまう「僕」に激しく共感できる。爽快感に満ち溢れた音色・歌声が魅力的な、真夏の純情片想いを歌った痛快ラブソングである。
個人的には、曲全体の激しい音色が好きである(特に、眩しい陽射し・寄せるさざ波を連想させるエレキギターと、前奏途中・サビ直前のピアノグリッサンドが好きである)。尚、日刊スポーツ には「グループ3人目のソロ楽曲」と書かれているが、正しくは「4人目のソロ楽曲」である。
- 夢の名残り[04:30]
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劇場盤収録楽曲。渡辺美優紀の卒業ソング。「ナギイチ」「ピーク」のすみだしんやが作曲を務めた。ピアノ・ギター・ストリングスが印象に残るミディアムバラード。夜の闇に欠けてゆく月と卒業する渡辺を重ね合わせた切ない歌詞となっている(「渡辺美優紀=月」は、共にグループを牽引してきた「山本彩=太陽」の対比と考えられている)。眩しいくらい輝いていた過ぎ去りし日々を回顧する、去り行く渡辺の姿を描いたノスタルジックな一曲である。
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歌唱メンバー
※ センターポジションは赤で表示僕はいない |
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太田夢莉・沖田彩華・加藤夕夏・岸野里香・渋谷凪咲・城恵理子・上西恵・白間美瑠・須藤凜々花・谷川愛梨・藤江れいな・村瀬紗英・矢倉楓子・薮下柊・山本彩・吉田朱里・渡辺美優紀 |
空から愛が降って来る |
明石奈津子・石田優美・太田夢莉・加藤夕夏・岸野里香・古賀成美・城恵理子・上西恵・須藤凜々花・西澤瑠莉奈・西仲七海・本郷柚巴・山尾梨奈・山口夕輝・山本彩・吉田朱里 |
最後の五尺玉 |
東由樹・石塚朱莉・植村梓・鵜野みずき・沖田彩華・川上礼奈・木下百花・久代梨奈・白間美瑠・武井紗良・谷川愛梨・中野麗来・藤江れいな・堀詩音・松村芽久未・三田麻央・村瀬紗英・森田彩花・矢倉楓子 |
妄想マシーン3号機 |
安藤愛璃菜・井尻晏菜・礒佳奈江・市川美織・植田碧麗・大段舞依・上枝恵美加・川上千尋・木下春奈・日下このみ・黒川葉月・渋谷凪咲・内木志・林萌々香・松岡知穂・村中有基・安田桃寧・薮下柊・渡辺美優紀 |