概説
前作「不協和音」から約6か月ぶりのシングルである。
オリジナルアルバム「真っ白なものは汚したくなる」から約3か月ぶりのCDリリースである。
2017年9月25日、長濱ねるのけやき坂46兼任解除と欅坂46活動専任を発表。本作より、けやき坂46楽曲に不参加となった。
Type-A・B・C・D・通常盤の5形態で発売された。
楽曲一覧
- 風に吹かれても[03:41]
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STRIPE International「mechacari」CMソング。SMAPの「freebird」で有名なシライシ紗トリが作曲・編曲を務めた。曲全体の「That's the way」とアコースティックギターが特徴。ずっと前から知り合いなのに恋愛関係に発展しない、「僕」と「君」の関係性を軽やかに歌っている。「君との曖昧な関係も悪くはない」と歌唱した、ラップ調のメロディーと楽天的な歌声が魅力的な楽曲である。個人的には、曲全体のアコースティックギターが、秋→冬の世界観と、風に吹かれて舞い落ちる枯葉の軌道のように聴こえた。
- それでも歩いてる[04:11]
作詞:秋元康/作曲・編曲:さいとうくにあき
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共通カップリング曲。けやき坂46主演ドラマ「Re:Mind」主題歌。けやき坂46・1期生が歌唱する(けやき坂46の楽曲が共通カップリング曲になるのは、本作が初である)。秋の夕焼けを連想させる乾いた音色の楽曲。青春の日々に思いを馳せて泣きたくなる「俺」の姿を描いている。「転んで膝を擦り剥いても、立ち上がって歩き出そう」と、希望を感じる声で伝えた切ないフォークソングである。個人的には、歌声とアコースティックギターのみの1番と、直後のドラム・オルガンが好きである。
- 結局、じゃあねしか言えない[04:39]
作詞:秋元康/作曲・編曲:姫野博行
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Type-A収録楽曲。五人囃子が歌唱する。エレキ & アコースティックギターが印象的な楽曲。好きな「君」に好意を言えず、「じゃあね」しか言えない「僕」のもどかしさを歌っている。「好きな君といられるなら、このままが一番いい。これ以上は近づかない」と寂しげに誓った、切なくも共感できる青春ラブソングである。個人的には、薄暮の家路を想像させる、ピアノ・ギター中心の音色が好きである。また、恋と認めれば「君」との関係が変わると恐れる「僕」を描いた歌詞も好きである。
- NO WAR in the future[04:34]
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- Gut Guitar:井上央一
- Piano:浜崎州平
Type-B収録楽曲。けやき坂46が歌唱する(けやき坂46・2期生の初参加楽曲である)。印象的な男性ヴォイスから始まる楽曲。「無価値なダイヤの奪い合い・憎しみのドミノ倒しを止めて "平和" を始めよう」と朗らかに歌っている。可愛い「Hey!」とギターサウンドで世界平和を祈念した、戦禍が絶えない現代に一石を投じる楽曲である。個人的には、曲全体のガットギターと、ラスサビのピアノグリッサンドが好きである。
尚、改名後の2020年に発売された、日向坂46の1stアルバム「ひなたざか」Type-Bには、新メンバーを加えたリテイク・ヴァージョンが収録された。また、上記のミュージシャンクレジットは、作曲・編曲のツキダタダシがTwitter 上で公開した(ツキダ氏は、前述の男性ヴォイスについてもTwitter で言及した)。
- 避雷針[04:05]
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Type-C収録楽曲。KOWA「三次元マスク」CMソング。「エキセントリック」「危なっかしい計画」のナスカが作曲。愛する「君」を悪意から守ると誓う「僕」を描いている。曲全体のベーススラップが不穏さや危うさを強調。息つく間もない高速フレーズも登場する等、ナスカ楽曲の特長も余すところなく盛り込まれている。「僕が心を閉ざした「君」の避雷針になる」と歌った、極めて完成度の高い秀逸な楽曲である。個人的には、前述のベースと曲全体のピアノが好きである。尚、作詞・秋元康はこの楽曲を、「"事実無根の中傷を気にしなくてもいい" という想いを込めた欅坂46への "手紙" 」と表現した(Real Sound より)。
- 波打ち際を走らないか?[04:21]
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Type-D収録楽曲。青空とMARRYが歌唱する。ギター・ベース・鐘の音色が一際印象的な楽曲。倦怠期を過ごす「僕たち」が、出逢った頃を思い出すために、秋の砂浜の波打ち際を走る様子を描いている。爽やかな夏の空気と恋のときめきを連想させる、海の水が冷たい秋に聴きたい王道ラブソングである。
個人的には、恋の煌めきと水しぶきを彷彿とさせる、曲全体の音色(特にサビ裏の効果音)が好きである。また、恋心の移ろいを綴った2番Bメロの歌詞も好きである。尚、2番Aメロで登場する「アーウィン・ショー」は、短編集『夏服を着た女たち』で有名な、米国の劇作家・小説家である。また、作曲・酒井康男のデモは、シュールなアレンジ・メッセージ色の強い歌詞となっていた(酒井氏のブログ より)。
- 再生する細胞[04:20]
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通常盤収録楽曲。今泉佑唯のソロ楽曲。ギター・ピアノ・ストリングス中心の優しいバラード。二度と会えない・愛せないかつての恋人に対して、「もう一度会いたい・愛したい」と希う「私」の姿を描いている。力強くも繊細な今泉の美声に惚れる、再生する愛の細胞を歌った優しい恋歌である。
個人的には、曲全体の優しい音色と、曲中の歌詞「人は誰も傷つきながら 強くなって行く」「生きるってことは悔いること」が好きである。また、題名「再生する細胞」が、4月の活動休止を経て8月に復帰した、今泉自身を表しているように感じた。尚、ギター演奏はYAMACHIが務めた(所属事務所のTwitter より)。
歌唱メンバー
※ センターポジションは赤で表示石森虹花・今泉佑唯・上村莉菜・尾関梨香・織田奈那・小池美波・小林由依・齋藤冬優花・佐藤詩織・志田愛佳・菅井友香・鈴本美愉・長沢菜々香・長濱ねる・土生瑞穂・原田葵・平手友梨奈・守屋茜・米谷奈々未・渡辺梨加・渡邉理佐
- それでも歩いてる(けやき坂46)
井口眞緒・潮紗理奈・柿崎芽実・影山優佳・加藤史帆・齊藤京子・佐々木久美・佐々木美玲・高瀬愛奈・高本彩花・東村芽依
- 結局、じゃあねしか言えない(五人囃子)
石森虹花・織田奈那・齋藤冬優花・佐藤詩織・土生瑞穂
- NO WAR in the future(けやき坂46)
井口眞緒・潮紗理菜・柿崎芽実・影山優佳・加藤史帆・齊藤京子・佐々木久美・佐々木美玲・高瀬愛奈・高本彩花・東村芽依・金村美玖・河田陽菜・小坂菜緒・富田鈴花・丹生明里・濱岸ひより・松田好花・宮田愛萌・渡邉美穂
石森虹花・今泉佑唯・上村莉菜・尾関梨香・織田奈那・小池美波・小林由依・齋藤冬優花・佐藤詩織・志田愛佳・菅井友香・鈴本美愉・長沢菜々香・長濱ねる・土生瑞穂・原田葵・平手友梨奈・守屋茜・米谷奈々未・渡辺梨加・渡邉理佐
- 波打ち際を走らないか?(青空とMARRY)
志田愛佳・菅井友香・守屋茜・渡辺梨加・渡邉理佐