ドリアン少年

1. ドリアン少年［04:25］

作詞：秋元康／作曲：藤本貴則／編曲：武藤星児

　自身出演バラエティー番組「NMBとまなぶくん」「NMB48のナイショで限界突破！」ED曲。ドラフト1期生の須藤凜々花がセンターを務めた。盛り上がる「Hey! Hey! Hey! Fu! Fu!…」から始まる楽曲。ドリアン少年（万人受けせず人を選ぶ男の子）に恋をした、変わった趣味・嗜好を持つ女の子を描いている。Bメロでは、幼少期の好物や、おねだりしたバースデープレゼントを詳しく描写。風変わりな特徴を持つ、須藤にお似合いの楽曲となっている。「ブサイクもイケメンも紙一重だ！」と歌唱する、猛暑・盛夏にぴったりのポップラブソングである。

　個人的には、編曲・武藤星児の特長であるブラスサウンドと、曲全体の可愛い掛け声が好きである（武藤氏は前作「Don't look back!」に続く表題曲編曲となった）。尚、ドラフト出身者のシングル表題曲センターは、姉妹グループを含めて本作が初である。また、2番サビで登場する「ねこまたぎ」は、「魚が好きな猫が跨いで通る不味い魚」の意味で、ここでは専ら「女の子から見向きもされない珍味系の男の子」を指す。

2. どうでもいい人仮面［04:13］

作詞：秋元康／作曲：バグベア／編曲：若田部誠

　共通カップリング曲。切ないギターとピアノサウンドが印象的な楽曲。「もし君に嫌われていたらどうしよう…」と怯える「僕」が、無難な仮面をつけて「君」に接する姿を描いている。歌詞では、「愛されなくても構わない、君の近くにいられるなら…」と、失恋を恐れる「僕」の胸中を的確に捉えている。人畜無害の「どうでもいい人」でいようとする姿を歌った、思わず共感してしまう楽曲である。個人的には、歌詞と音色が好きである（特に、サビの「愛はいつでも自己満足」「愛は切ない自己完結」が好きである）。

3. 命のへそ［03:49］

作詞：秋元康／作曲：梅口敦史／編曲：あらケン

　Type-A収録楽曲。Team Nが歌唱する。雄々しく吠えるエレキギターが痛快な楽曲。夢が見つからないと白けながら生きる者に、覇気ある声で厳しい活を入れている。歌詞には「！」が頻出。「強く生きて欲しい」という歌詞のメッセージ性を強めている。「苦しくても諦めずに踏ん張って生きろ！」と歌う、今までのNMB48にない爽快ファイトソングである。個人的には、編曲・あらケン演奏のギターと、人生を筋トレに例えたサビの「腹筋力」「トレーニング」が好きである。

4. 僕だけのSecret time［03:44］

作詞：秋元康／作曲・編曲：Carlos K.

　Type-B収録楽曲。Team Mが歌唱する。前作「Don't look back!」の Carlos K.が作曲・編曲。素敵な「君」への恋心を、やさしいメロディー・ご機嫌なリズムに乗せて歌っている。曲中では、「Bady」「Lady」「WOW WOW WOW」等、盛り上がるフレーズが登場。明るい音色も相俟って、「僕」の高揚感・満足感が十二分に伝わってくる。シャボン玉のような恋の儚さ・綺麗さを歌った、毎日が楽しくなれるしあわせの歌である。個人的には、曲全体のピアノ・ブラス・シンセサウンドが好きである。また、前述の盛り上げフレーズと、度々登場する音楽要素（イントロ・メロディー・コーラス・リズム）も好きである。

5. 心の文字を書け！［04:13］

作詞：秋元康／作曲：Narimoto_Tomomi／編曲：佐々木裕

　Type-C収録楽曲。Team BⅡが歌唱する。印象的なシンセサウンドから始まる楽曲。無意識の恋煩いに悩む少女を描いている。曲全体の柔らかい音色が特徴。恋をして夢見心地の頭の中を表しているように聴こえる。「心の文字を紙に書いて楽になろう」と歌唱する、切なくも微笑ましい朗らかな楽曲である。個人的には、恋を病気の症状で表した歌詞が好きである。尚、作曲・Narimoto_Tomomiは、作曲家・成本智美の筆名である。また、振付の一部は日下このみが担当。メンバーが振付を担当するのは、48グループでは初である。

6. サヨナラ、踵を踏む人［04:15］

作詞：秋元康／作曲・編曲：野井洋児

　劇場盤収録楽曲。難波鉄砲隊其之七が歌唱する。ナイフのような切れ味のある暗めのギターが特徴。上履きの踵を踏む「あなた」と、クラスメイトを拒絶している「あなた」の孤独に惹かれる「私」を描いている。最終的に「あなた」は転校、「私」の恋は下駄箱に残されたまま、あっけなく終わっている。謎めいていた「あなた」に対してサヨナラを告げる「私」を歌った、ミステリアスな雰囲気の切ない楽曲である。個人的には、翳りを含んだ曲全体のギターが好きである。

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