アイドルの夜明け(AKB48)- Utapedia

アイドルの夜明け

アイドルの夜明け」は、2009年2月8日に初演を迎えた、AKB48チームBの4th Stageである。


目次

  1. 概説
  2. 楽曲一覧
  3. 歌唱メンバー
  4. 外部サイト

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概説

2009年2月8日初演。2010年4月16日まで行われたロングラン公演である。

AKB48チーム4、AKB48チーム研究生、NMB48チームMの公演でも使用された。


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楽曲一覧

※ 解説は、2013年1月1日発売のスタジオ収録CD再発盤音源 を元に作成/おさがりは割愛

  1. overture[00:59]

作曲・編曲:尾澤拓実/歌唱:TAZ


  1. アイドルの夜明け[06:01]

作詞:秋元康/作曲:Rie/編曲:野中"まさ"雄一

 本公演の中核となる楽曲。マーチングドラムの音色から始まる行進曲で、夢だけを信じて果てしない道を進む少女達の決意を歌った楽曲となっている。曲中の楽器演奏はメンバー自身が行っており、意気揚々とした音色が白んだ空の希望を彷彿とさせる。前進を思わせるサビの「Ready! Go! Go! Go!」がキャッチーな、本公演の始まり(アイドルの夜明け)を実感できる楽曲である。尚、間奏では、元アメリカ海兵隊音楽隊長・John Philip Sousa 作曲の行進曲「星条旗よ永遠なれ」が挿入されている。また、メンバーの楽器演奏はチームK 3rd Stageの「友よ」以来で、楽器が弾けるメンバーが多かったためこのような楽曲となった。


  1. みなさんもご一緒に[03:33]

作詞:秋元康/作曲:篤永猛彦/編曲:野中"まさ"雄一

 明るいブラスサウンド主体のハイテンションソング。リーマン・ショック(2008年の米投資銀行リーマン・ブラザーズ・ホールディングス経営破綻により発生した世界的金融危機の日本における通称)で不景気に陥った中、「自分達と公演を楽しんでストレス解消しよう!」とファンに呼び掛ける楽曲となっている。サビでは元気な「Hi! Hi! Hi!」が飛び交い、間奏ではエレキギターソロと共に長台詞が展開されている(この長台詞はメンバーが日替わりで披露する)。大変厳しい時代でも、全力で馬鹿騒ぎして頑張ろうという気力が湧いてくるアッパーソングである。尚、サビのブラスサウンドは、パッヘルベルのカノンの一節と同じである。


  1. 春一番が吹く頃[03:55]

作詞:秋元康/作曲:小網準/編曲:市川裕一

 春一番(春先に北日本と沖縄を除く地域で吹く南寄りの強風)が吹く頃の初恋を描いた楽曲。編曲・市川裕一の特徴である、全体的に鳴るエレキギターとサビ前の大太鼓が印象的である。「残る日を数えて寂しくなるより、初恋の先輩といられる今を大切にしよう!」と歌う、一抹の切なさと春の芽吹きを感じられる一曲である。


  1. 拳の正義[04:13]

作詞:秋元康/作曲:田嶋祐介/編曲:田口智則・稲留春雄

 よそ者と一揉めあって攫われた親友(マブダチ)を救いに行く不良少年を描いた楽曲。全体的に鳴る低音エレキギターが、土砂降りの雨の様子と、主人公が持つ拳の正義を表現しているように聴こえる。男同士の固い友情が感じられる、ヤンキー根性溢れる楽曲である。尚、この楽曲は、2010年に放送されたAKB48主演ドラマ「マジすか学園」のアイディアへと繋がっている。


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  1. 残念少女[03:52]

作詞:秋元康/作曲・編曲:野中"まさ"雄一

 渡辺麻友センターのユニット楽曲。危険な二面性を隠し持つ「汚れを知らない」少女の苦悩を描いている。曲全体で鳴る堀崎翔演奏のエレキギターが、放任主義の大人達への諦観を表しているように感じる(ギター演奏は堀崎氏のブログ 参照)。また、2番直後の渡辺の悲痛な台詞からは、「自分を放っておいて欲しい、でも本当は構って欲しい」というアンビバレンス(同時に抱く相反した感情)を感じ取ることができる。「イイ子」を演じる残念少女の苦痛が窺える、思春期の少女の気持ちを代弁した楽曲である。

 個人的には、前述のエレキギターと台詞の他、全体的に鳴る力強いドラムが好きである。尚、1番サビに登場する「ルシフェル」は、悪魔・堕天使を指す「ルシファー」の別名である。また、この楽曲は、渡辺麻友の2ndシングル「大人ジェリービーンズ」初回生産限定盤Cに、渡辺のソロヴァージョンとして収録された。


  1. 口移しのチョコレート[04:44]

作詞:秋元康/作曲・編曲:Funta7

 柏木由紀センターのユニット楽曲。エレキギターのカッティングと「チョコレート 口移しして」から始まる楽曲で、「強引にねじ込んで…」「舌で溶かして」「あなたの愛を舐めたい」「唇をはみ出して…」等々、濃厚なディープキスを思わせるヤラシイ描写が多々見られる。メンバーの妖艶かつ粘り気のある歌声が蠱惑的な、少女達のエロスが垣間見える甘くてビターな楽曲である。

 尚、1番Aメロで登場する「ベティーブルー」は、狂気的な少女ベティが主人公のフランス恋愛映画『ベティ・ブルー 愛と激情の日々(1986年公開/原題:37°2 le matin)』を指す。また、この楽曲は、フレンチ・キスの2ndシングル「If」ジャケットC、及び、柏木由紀の2ndシングル「Birthday wedding」TYPE-Bにも収録された(前者はフレンチ・キスの3人歌唱ヴァージョンで、後者は柏木のソロヴァージョンである)。


  1. 片思いの対角線[04:54]

作詞:秋元康/作曲:岡田実音/編曲:百石元

 仁藤萌乃センターのユニット楽曲。友達の恋人に片思いした主人公の葛藤を描いた楽曲となっている。作曲・岡田実音の特徴であるサビでの転調と、編曲・百石元の特徴であるエレキギターサウンドが絶妙に融合している(後者は、つらい恋に苦しむ主人公の心の叫びに聴こえる)。成就しない片思いが切なくなる、図書室が舞台の青春ラブソングである。個人的には、主人公と思い人の近くて遠い距離を表現した「対角線」が好きである。


  1. 天国野郎[04:01]

作詞:秋元康/作曲・編曲:後藤次利

 ゴールデンコンビの片割れ・後藤次利が作曲・編曲を務めたユニット楽曲。サビの「GO! GO! GO! GO! GO! GO!」が印象的で、陽気でお気楽な天国野郎の愉快さが嫌というほど伝わってくる。「不景気でも明るく楽しく生きよう!」というメッセージが込められている気がする、極楽気分になれるハッピーソングである。個人的には、2番A'メロの「マジメに生きたところで この国は変わらねえぜ」が好きである。尚、1番Bメロに登場する「モンキーダンス」は、1965年に日本で流行した猿を思わせるユーラモスなダンスで、「ツイスト」は1960年代前半に流行した腰を捻る社交ダンス、「ジルバ」は1945年に駐留軍から伝わった社交ダンスである。


  1. 愛しきナターシャ[03:24]

作詞:秋元康/作曲:吉野貴雄/編曲:田口智則・稲留春雄

 指原莉乃センターのユニット楽曲。シベリアにいる最愛の女性・ナターシャに会いに、ツンドラ地帯を歩き続ける密航者の男を描いた楽曲である。終始低音エレキギターが掻き鳴らされており、前奏から唸るその音が、前方から襲ってくる視界不良の吹雪のように聴こえる。愛しきナターシャのために生きる男の、寒さや孤独との闘いが窺える楽曲である。尚、この楽曲は、指原莉乃の1stシングル「それでも好きだよ」Type-Bに、指原のソロヴァージョンとして収録された。


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  1. 女子高生はやめられない[04:24]

作詞:秋元康/作曲:宮島律子/編曲:武藤星児

 女子高生にスポットを当てたディスコナンバー。制服を着た自分に鼻の下を伸ばす男達を見て、「女子高生はやめられない」と有頂天になる姿を描いている。歌詞には「賞味期限まで」「太く短く…」「誰だって歳取るけど ハンパなく先じゃない?」といった、些か危険な刹那的思考が散見されている。知られざる女子高生の危なげな思考が窺える、危険な香りが漂う際どい楽曲である。個人的には、全体的に流れるエレキギター・ベース・シンセサイザー・タンバリンの音色が好きである(特に2番Bメロ・間奏・ラスサビ前の音色が好きである)。


  1. 好きと言えばよかった[04:57]

作詞:秋元康/作曲:太田美知彦/編曲:野中"まさ"雄一

 疾走感あるエレキギターが映える楽曲。「あなた」に好きと言えばよかったと悔いる主人公が、「あなた」が遠い街へ行く前に想いを伝えようと、駅への道を走り出す姿を描いている。最終的にこの曲は、ホームの5メートル離れた場所から、主人公が「あなた」に向かって「好きです」と「サヨナラ」を言えたところで切なく終了する。恋の後悔と涙の別れを、痛切なエレキギターサウンドで表現した楽曲である。個人的には、曲全体のエレキギターが好きだが、特に2番Aメロの各フレーズ終わりに鳴るエレキギターが好きである。


  1. そばかすのキス[04:47]

作詞:秋元康/作曲:成瀬英樹/編曲:Funta7

 真冬の海に来た主人公が、真夏の淡い恋とキスを思い出す楽曲。夏の海の波打ち際を思わせる痛快なエレキギターサウンドが特徴的である。ひと夏の恋にキュンとするも、後悔せずに前へ進む姿を描いた、明るくも切ないウィンター・サマーラブソングである。個人的には、曲中のエレキギターと、前奏やサビで聴こえる4連続ドラム、前奏の「1 2 3!」とサビの「Ru-Thu-Thu-Ru Thu-Thu-Thu-Ru-Thu」が好きである。尚、題名の「そばかす」はひらがなだが、曲中では「ソバカス」とカタカナで表記されている。


  1. タンポポの決心[05:45]

作詞:秋元康/作曲:山崎努/編曲:高島智明

 本編最終楽曲。ほんの少しの不運に嘆く主人公が、線路脇に咲いていたタンポポに、生命力の強さとひたむきさを教えられる楽曲となっている。春の訪れを思わせる温かい音色が特徴で、「日陰もいつの日にか 日向になるんだ」「弱さもいつの日にか 強さになるんだ」というサビの言葉が、寒い日々で凍てついた心をほっと温めてくれる。立ち上がる若き力と逞しさを与えてくれる、本編を前向きな気持ちで終えられる楽曲である。


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  1. B Stars[03:24]

作詞:秋元康/作曲:宮島律子/編曲:市川裕一

 アンコール楽曲。疾走感あるエレキギターとリズムトラックが特徴の楽曲で、前奏・サビ・間奏の男声コーラスが劇場のボルテージを更に高めてくれる。また、サビの「B! B! B! B! B! B! B! B! B! B! B! B! B! B! B!」が非常にキャッチーで、ファンがコールできるよう、間に「B! B!」が挿入されている。いつか人が指差す眩しい星になることと、もっと光るために努力することを歌った、短いながらも盛り上がれる楽曲である。


  1. 横須賀カーブ[04:03]

作詞:秋元康/作曲:山崎燿/編曲:佐藤準

 アンコール楽曲。バイクで夜の高速道路を滑走する「あなた」と、その「あなた」にしがみつく「私」の姿を描いている。曲全体で唸るエレキギターの重低音が、バイクのエンジン音を表現している。特に、サビのエレキギターサウンドは、地面ギリギリまで倒れてカーブを曲がり切ろうとするバイクの軌道のように聴こえる。スリルに落ちそうなタイトロープが味わえる、ハイウェイの夜景とバイクの疾走風景が浮かぶ楽曲である。

 個人的には、前述のエレキギターサウンドの他、Aメロで鳴るエレキシタールと、サビ直前のカーブに差し掛かるようなSEが好きである。尚、2番Bメロの「イグゾーストノイズ(エキゾーストノイズ)」は、内燃機関を用いた自動車等の排気音で、ラスサビ前Bメロの「レッドゾーン」は、エンジンの回転数が限界値に達する領域を指す。また、この曲の舞台「横須賀ハイウェイ」は、恐らく横浜横須賀道路(神奈川県横須賀市から横浜市保土ヶ谷区を結ぶ、国道16号の有料自動車専用道路)のことと思われる。


  1. アリガトウ[05:17]

作詞:秋元康/作曲:近藤薫/編曲:近藤薫・富岡ヒロミチ

 アンコール楽曲。メンバーやスタッフ、劇場に足を運んで応援してくれるお客様への感謝を述べた楽曲となっている。ピアノやアコースティックギター中心の温かい音色が特徴で、メンバーが歌う「アリガトウ」が一層伝わるようになっている。劇場公演ができることへの感謝をありのままに綴った、公演の大トリに相応しいありがとうソングである。個人的には、サビの「サヨナラは言いません あなたともう一度 この場所で会える その日まで」が、「また劇場公演に来て、私達を笑顔で見守って下さいね」とファンに呼び掛けているように感じた。


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歌唱メンバー

※ センターポジションはで表示/全体曲割愛/オリジナルのみ記載
  • 出演メンバー

浦野一美・内田眞由美・多田愛佳・柏木由紀・片山陽加・小原春香・佐伯美香・指原莉乃・田名部生来・近野莉菜・仲川遥香・中塚智実・仲谷明香・仁藤萌乃・平嶋夏海・米沢瑠美・渡辺麻友

  1. 残念少女

中塚智実・渡辺麻友・研究生(主に内田眞由美)

  1. 口移しのチョコレート

多田愛佳・柏木由紀・平嶋夏海

  1. 片思いの対角線

仁藤萌乃・米沢瑠美・研究生(主に近野莉菜・小森美果)

  1. 天国野郎

浦野一美・小原春香・仲川遥香・仲谷春香

  1. 愛しきナターシャ

片山陽加・指原莉乃・田名部生来


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