シンクロニシティ

1. シンクロニシティ［04:14］

作詞：秋元康／作曲・編曲：シライシ紗トリ

　はるやま商事CMソング・セブン-イレブン「セブン-イレブン フェア 乃木坂46」キャンペーンソング。白石麻衣が6thシングル「ガールズルール」以来、約5年ぶりに単独センターを務めた。「狼に口笛よ」「音が出ないギター」の編曲・シライシ紗トリが作曲・編曲。ギター・ピアノ・シンセサイザー中心の楽曲で、シンクロニシティ（意味のある偶然の一致）について歌っている。「抱え込んだ憂鬱も誰かのことを想う愛も、世界中で分け合おう」と澄み渡った声で唱えた、透明性のある美しい楽曲である。

　個人的には、曲全体の澄んだ音色とラップ調の綺麗なメロディー、「理由なき不意の涙は、世界の誰かの悲しみを共有しているからだ」と説く、歌詞の世界観が好きである。また、「シンクロニシティ」以外の英語が、何故カタカナなのかが気になった（特に、1番Aメロの「キープゴーイング（ウォウ…）」が、何故「Keep Going（Wow…）」でないのかが気になった）。

　尚、当初この楽曲は、卒業を控えた生駒里奈のセンター楽曲の予定だった。だが生駒は、「レコード大賞獲得後の大事なシングルだから、長く歌い継がれて欲しい」という理由で、総合プロデューサー・秋元康の打診を辞退した（日刊スポーツ より）。また、この楽曲は、第60回日本レコード大賞を受賞。「インフルエンサー」に続く乃木坂46の代表曲となった（このことから、生駒の辞退は英断だったと個人的に感じた）。

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2. Against［04:27］

作詞：秋元康／作曲・編曲：古川貴浩

　共通カップリング曲。1期生が歌唱、生駒里奈がラストセンターを務めた。強い意志を連想させる痛快エレキギターが特徴。グループ創成の運命を背負い猛進してきた1期生の、変わらなければいけない境遇・胸中を描いている。過去との決別・新天地の開拓に対する決意を、激しい旋律・音色に乗せて力強く歌唱した、1期生の更なる飛躍に期待が高まる楽曲である。個人的には、前述した曲全体のエレキギターが好きである。

3. 雲になればいい［03:32］

作詞：秋元康／作曲・編曲：丸谷マナブ

　Type-A収録楽曲。情報番組「めざましどようび」テーマ曲。藤桜梨（歌唱力に定評のあるメンバー3名）が歌唱する。アコースティックギター・ベース・エレピ・オルガン中心の和やかな楽曲。「人生いつも遠回り」と不満を漏らす人に対して、「雲になって自由に風に吹かれよう」と励ましている。伸びやかなユニゾンやハーモニーに癒される、心がエンスト・ガス欠した時に聴きたい朗らかナンバーである。個人的には、曲全体の優しい世界観が好きである（特に、前述の音色とコーラス、穏やかな歌詞や歌声が好きである）。また、3名の名前から植物の漢字を取ったユニット名「藤桜梨（ドンウォーリー）」が秀逸だと感じた。

4. 新しい世界［04:35］

作詞：秋元康／作曲・編曲：古川貴浩

　Type-B収録楽曲。アンダーメンバーが歌唱する。アコースティックギター・ピアノ・ストリングス・コーラス等が特徴的な楽曲。女性の「君」より男性の「彼」のことを愛してしまった、男性の「僕」の気持ちをあけすけに綴っている。哀しい音色と衝撃的な歌詞が見事に融合した、新しい世界に踏み出す乃木坂46の挑戦が窺える楽曲である。個人的には、静かな夜明けを連想させる、曲全体の切ない音色が好きである。

　尚、この楽曲より、3期生がアンダーメンバーとして歌唱に参加した。また、作曲・編曲の古川貴浩は、ライブMixで聴こえやすくなったベースを自画自賛。落ちサビとラスサビがポイントだとTwitter で述べた。

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5. スカウトマン［03:49］

作詞：秋元康／作曲・編曲：SaSA

　Type-C収録楽曲。2期生が歌唱する。前回の2期生楽曲「ライブ神」同様、SaSAが作曲・編曲を担当。「モデルの仕事とか 興味はありませんか？」と、スカウトマンに声を掛けられるニートの「私」を描いている。存在価値・商品価値に悩む「私」の胸中を歌った、不穏な展開が予測できる痛快ダンスナンバーである。個人的には、歌舞伎町の危うさと「私」の闇を表現した、SEが主張する曲全体の音色が好きである。

6. トキトキメキメキ［04:00］

作詞：秋元康／作曲・編曲：中山聡・足立優

　Type-D収録楽曲。3期生が歌唱する。「君」への気持ちを抑えられない「僕」の姿を描いた楽曲。シンセサイザー・エレキギターが軽快に鳴るポップナンバーとなっている。トキトキメキメキときめく様子を明るい音色に乗せて歌った、初夏に聴きたい爽やかな片想いソングである。個人的には、Bメロの男声コーラスと、ブレザーとシャツの比率をオセロで例えた2番Aメロの歌詞が好きである。

7. 言霊砲［04:50］

作詞：秋元康／作曲：Ryota Saito・TomoLow／編曲：TomoLow・Ryota Saito

　通常盤収録楽曲。いもうと坂（3期生の選抜メンバー4名）が歌唱する。エレキギター・キーボード・ベースが踊る明るい楽曲。「彼」に片想いする「私」が、偶然を装ってバッタリ会おうと奮闘する健気な姿を描いている。「この想いが言霊になって彼の元に届け」と歌った、切なくも希望を感じる青春片想いソングである。

　個人的には、「私の恋は必ずうまく行くはず」と思わせる、曲全体の煌びやかな音色が好きである。また、曲中のソロパートも好きである（「私」の胸中を伝える大園・澄み渡る美声の久保・明朗快活な山下・最も妹らしい与田と、各人の特長が凝縮されているように聴こえた）。

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