概説
前作「さよならクロール」から約3か月ぶりのシングルである。
キャッチコピーは「"恋チュン" 踊れば、嫌なことも忘れられる」である。
愛称は「恋チュン」「フォーチュンクッキー」である。
楽曲の振付はパパイヤ鈴木が担当、MVは当時のHKT48劇場付近の道路を封鎖したロケーション撮影で制作された。
Type A・K・B (それぞれ初回限定盤と通常盤)・劇場盤の7形態で発売された。
本作は以下の功績・賞歴を達成した。
- 日本・ASEANの特別首脳会議のガラディナー(祝宴)で披露
- 文部科学省の留学促進キャンペーンソング「トビタテ!フォーチュンクッキー」制作
- 第86回選抜高等学校野球大会・入場行進曲(第84回の「Everyday、カチューシャ」以来2度目)
- 第46回日本有線大賞・有線音楽優秀賞
- 第55回日本レコード大賞・優秀作品賞
- 2015年JASRAC賞金賞・2016年JASDAC賞銀賞
- 日比谷線秋葉原駅の発車メロディーに採用
- HMV限定・数量限定の12インチアナログ盤発売
- 中央競馬・阪神競馬場の特別競技「フォーチュンカップ」本馬場入場曲
- MV再生回数1億回突破(2016年8月12日)
- MV再生回数2億回突破(2021年2月21日)
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楽曲一覧
- 恋するフォーチュンクッキー[04:46]
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フジテレビ「お台場合衆国2013」テーマソング、自身主演スペシャルドラマ「WONDA×AKB48 ショートストーリー 「フォーチュンクッキー」」主題歌、及び、ひかりTV・GREE・JOYSOUND・トヨタ自動車CMソング。32ndシングル選抜総選挙の上位16名が歌唱、1位のHKT48・指原莉乃がセンターを務めた。作曲は伊藤心太郎、編曲は武藤星児で、指原莉乃の1stシングル収録曲「初恋ヒルズ」と同じ布陣が担当。1970~80年代風のディスコチューンで、ブラス・ギター・ストリングスが響く賑やかな楽曲となっている。
題名にある「フォーチュンクッキー」は、中に運勢が書かれた紙(おみくじ)が入っているお菓子で、「おみくじクッキー」とも呼ばれる。総合プロデューサー・秋元康が、40年前にアメリカの中華屋で見たフォーチュンクッキーを思い出して作詞した(2022年6月17日放送のMUSIC BLOOD より)。地味な少女が何度目かの失恋に落胆する様子を歌った歌だが、歌詞には「未来は そんな悪くないよ」「ツキを呼ぶには 笑顔を見せること」等のエールフレーズが多数登場している。また、「Yeah! Yeah! Yeah!」「Hey! Hey! Hey!」「カモン カモン カモン カモン ベイビー」等のキャッチーフレーズも多数登場。知らぬ間にリズムに合わせ、つま先から動き出して踊りたくなるようになっている。あっと驚く奇跡が起きると期待させてくれる、陽気で明るいポジティブディスコナンバーである。
個人的には、前述の歌詞・音色の他、指原を指す1番Bメロの「地味な花」と、AKB48選抜総選挙を指す2番Bメロの「人気投票」、全編で流れる女声コーラスが好きである(modelpress によると、このコーラスはメンバー自身が務めた)。
尚、この楽曲は、音楽評論家・ミュージシャン・文筆家・アーティストから多大な評価を受けている。一方でAKB48メンバーによる当初の評価は高くなく、楽曲が世間に浸透し評価される中で好きになっていったと語った(尤も、秋元氏だけは、リリース前から「絶対に流行る」「みんなが踊ってくれる曲になる」と、楽曲に対して強い自信を持っていた)。また、この楽曲の題名は元々「びっくり音頭」だった(ORICON MUSIC より/題名を聞いた指原は、「せっかくならかわいい曲がいいなと思ってた」と落胆したが、実際は1位になった指原が調子に乗らないようにと仕掛けた、秋元氏のサプライズだった)。
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- 愛の意味を考えてみた[03:05]
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Type A・K・劇場盤収録楽曲。日本赤十字社CMソング。アンダーガールズが歌唱する。リズミカルなビートが特徴のダンサブルなポップチューン。愛について考えてみた主人公を描いており、「人生とは、悲しみの坂や絶望の谷を、諦めずに立ち上がり歩き続けることだ」と歌っている。3分5秒の短さの中に、愛・人生という深いテーマを盛り込んだ、疾走感ある明るいラブソングである。
個人的には、短さの中に詰め込んだ濃密な楽曲構成(サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ×2→後奏)が好きである。また、Aメロの「悲しみは避けられない」「泥を払い立ち上がり」のメロディーが、13thシングル「言い訳Maybe」のAメロ「立ち漕ぎの 汗が揺れる」のメロディーに似ていると思った(歌詞はいずれも1番である)。
- 今度こそエクスタシー[03:20]
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Type A収録楽曲。ネクストガールズが歌唱する。AKB48楽曲を多数手掛けた、井上ヨシマサが作曲・編曲。艶っぽいコーラスやホーン等、野暮ったさをわざとスパイスにしたような、ファンキー・ポップ歌謡曲である。歌詞には、純情そうな狼の「君」と、遊ばれた仔羊の「僕」が登場。他の男と二股をかけられていた「僕」が、上手(うわて)な「君」を落とすべく挑む姿を描いている。快感が最高潮に達した状態(エクスタシー)を歌った、エロティックな魔性の楽曲である。個人的には、前述の音色の他、ラスサビ直前のピアノグリッサンドが好きである。
- 推定マーマレード[04:41]
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Type K収録楽曲。フューチャーガールズが歌唱する。エレキギター・ブラス・ストリングス・シンセが響く楽曲。思いがけず始まっていた「僕」と「君」の恋を、食わず嫌いだった好物のマーマレードに例えて歌っている。「仲良くなれないと思っていたのに、ひょんなことでハートが近づいて始まっていた」恋を描いた、甘くて苦くて酸っぱいカラフル・ポップチューンである。個人的には、Bメロのシンセサウンドと、具体的な朝食の描写がある1番Bメロの歌詞、将来の推定を描いたCメロの歌詞が好きである。
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- 最後のドア[04:21]
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Type B収録楽曲。板野友美の卒業ソング。板野をメイン・ヴォーカルとした、センチメンタルなR&B風ミディアム・バラード。ピアノとストリングスが特徴的で、「Don't say anymore!(もう何も言わないで!)」で始まり、最後に「未来で…待ってるよ」と優しく囁く絶妙な展開となっている。最後のドアを開けて外の世界へ踏み出す板野の心境を歌った、決意が伝わる繊細な楽曲である。個人的には、無音の中で流れる「未来で…待ってるよ」が、板野の想いがストレートに伝わって好きである。
- 涙のせいじゃない[05:26]
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Type B収録楽曲。篠田麻里子の卒業ソング。ピアノとストリングスをバックにした、切なくも希望に満ちた展開の楽曲である。 ラスサビでは高らかなブラスが追加されており、サウンド全体が篠田の卒業を祝福しているように聴こえる。後(あと)に続く者たちの励みを作った、最年長メンバーの篠田の頑張りを労うような、優しさに包まれた青春ポップ・バラードである。尚、本作収録楽曲の中で最も長い楽曲である。個人的には、前述の音色の他、2番Bメロで流れる可愛らしい効果音が好きである。
- 青空カフェ[04:11]
作詞:秋元康/作曲:藤本貴則/編曲:佐々倉有吾
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劇場盤収録楽曲。スカパー・大江戸温泉物語CMソング。研究生が歌唱する。ブラス・ピアノ・エレキギターが響く明るいポップソング。恋人未満の友達2人が、プール帰りに小さな神社で仲良く話す姿を描いている。澄み渡る青空カフェと若い恋の行方を歌った、微笑ましい青春ロマンスソングである。個人的には、Aメロの情景描写とピアノサウンド、Bメロ直前の連続ピアノ・ドラムサウンドが好きである。尚、この楽曲の歌唱メンバーのうち、7名が派生ユニット・てんとうむChu!のメンバーになった。
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歌唱メンバー
※ センターポジションは赤で表示/総選挙楽曲は上位順恋するフォーチュンクッキー |
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指原莉乃・大島優子・渡辺麻友・柏木由紀・篠田麻里子・松井珠理奈・松井玲奈・高橋みなみ・小嶋陽菜・宮澤佐江・板野友美・島崎遥香・横山由依・山本彩・渡辺美優紀・須田亜香里 |
愛の意味を考えてみた |
柴田阿弥・峯岸みなみ・梅田彩佳・高城亜樹・北原里英・木﨑ゆりあ・高柳明音・松村香織・川栄李奈・宮脇咲良・古川愛李・山田菜々・大矢真那・入山杏奈・木本花音・藤江れいな |
今度こそエクスタシー |
佐藤亜美菜・片山陽加・永尾まりや・倉持明日香・兒玉遥・田野優花・梅本まどか・上西恵・松本梨奈・斉藤真木子・多田愛佳・矢倉楓子・武藤十夢・石田晴香・小林亜実・大場美奈 |
推定マーマレード |
薮下柊・吉田朱里・菊地あやか・佐藤すみれ・前田亜美・小笠原茉由・田島芽瑠・岩佐美咲・市川美織・磯原杏華・朝長美桜・松井咲子・山内鈴蘭・平嶋夏海・金子栞・中西優香 |
最後のドア |
板野友美・大島優子・柏木由紀・小嶋陽菜・指原莉乃・篠田麻里子・島崎遥香・高橋みなみ・松井珠理奈・峯岸みなみ・宮澤佐江・横山由依・渡辺麻友 |
涙のせいじゃない |
板野友美・大島優子・柏木由紀・小嶋陽菜・指原莉乃・篠田麻里子・島崎遥香・高橋みなみ・松井珠理奈・峯岸みなみ・宮澤佐江・横山由依・渡辺麻友 |
青空カフェ |
相笠萌・岩立沙穂・岡田彩花・岡田栞奈・岡田奈々・北川綾巴・北原侑奈・小嶋真子・篠崎彩奈・渋谷凪咲・田島芽瑠・朝長美桜・西野未姫・林萌々香・村山彩希・山田みずほ |